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報告書

テトラオキサンの同時安定化重合,2; 酸無水物などの存在下での重合

中瀬 吉昭; 吉田 勝; 伊藤 彰彦

JAERI-M 6083, 34 Pages, 1975/03

JAERI-M-6083.pdf:0.96MB

前報に引きつづき、テトラオキサンの重合の際に、連鎖移動剤として酸無水物を使用すると熱安定性の良好なポリマーが固相重合で得られることを見出した。また、コモノマーとして環状アセタールの酸素原子の1個をイオウ原子に置換した化合物を使用した場合にも、生成ポリマーの熱安定が向上することを見出した。環状アセタールと同様、共重合帯が得られたものと考えられる。また、このようなコモノマーを用いた場合、環状アセタール添加系とは若干異なる重合結果が得られた。すなわち、重合系に酸素が存在すると重合収率、および、ポリマーの熱安定性が、酸素の存在しない場合より良好になること、また、重合速度は小さいが、一般に起らないとされているテトラオキサンの放射線液相重合が進行することを明らかにした。その他、各種の連鎖移動剤、あるいは、コモノマーとしてのヘテロ環状化合物を添加し、同時安定化重合を可能にする物質の探索を行なった結果のほとんど全てを集録した。

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